海外のGoogleビジネスプロフィール（以下GBP）の動向をご紹介する連載コラムの26回目です。
今回は、「GBPチャット機能終了、代替機能の追加か」「不正レビューに消費者アラート表示」「GBPに車いすアイコン表示」の3種類についてご紹介します。
早速、見ていきましょう。
GBPチャット機能終了、代替機能の追加か
2024年5月、GBPのチャットと通話履歴機能を終了するとGoogleが発表しました。
これにより2024年7月15日以降、新しいチャットが開始できなくなり、2024年7月31日にチャットと通話履歴を完全に消去します。
チャットは2017年にメッセージング機能として開始しましたが、この決定についてGoogleは「この機能の使用率が比較的低く、販売者にとってより影響の大きい機能に重点を置くことを優先している」ためだと述べました。
Googleは以下のメールをユーザーに送信しています。
過去のGBPのチャットをバックアップしたい場合は、メールの最後にある「チャット履歴をダウンロード」ボタンから、Googleデータエクスポートを展開することで過去のチャット履歴をダウンロードできます。
また、チャット機能は終了しますが、現在は代替する新しい機能のテストを行っているようです。
GBPにSMS番号やWhatsApp（メッセージ機能アプリ）番号を追加できるセクションが現れ、ユーザーからメッセージを受信したりチャットができるようになっています。
この機能は現在アメリカ、ヨーロッパ等で確認されていますが、当社では確認できておらず、2024年7月現在、日本で導入されるかもわかっていません。
続報がありましたら、本コラムで報告いたします。
参照：https://searchengineland.com/google-business-profile-chat-and-call-history-going-away-442666
https://www.seroundtable.com/google-business-profiles-chat-with-sms-whatsapp-37500.html
不正レビューに消費者アラート表示
Googleは消費者アラートに関するヘルプドキュメントを更新しました。
消費者アラートとは、GBPに不正の疑いがあるレビューがある場合ユーザーに注意喚起する機能です。該当するGBPを閲覧しているユーザーに、バナーなどで違反している可能性があることを伝えます。
不正レビューの疑いがある場合やビジネスがポリシーに違反している場合、次のような制限が発生する可能性があります。
・疑わしいレビューが削除されたことを知らせるバナーが表示される
・一定期間、その場所に関するレビューや評価を投稿できない
・該当するビジネスのレビューが一定期間非表示になる
レビューサイトのYelpでは以前からこの機能があり、アラートとともに不正の証拠等をユーザーに公開しています。
参照：
https://www.seroundtable.com/google-business-profiles-consumer-alerts-37709.html
不正レビュー対応については、次回コラムでもまとめる予定です。
ステマに関する景表法が改正されるなど、オンラインのステマやサクラ行為は、年々取り締まりが厳しくなってきています。
今回のヘルプドキュメント更新についても、このような流れを受けての更新といえるでしょう。
GBPに車いすアイコン表示
GoogleマップのGBPに車いすのアイコンが追加されました。
これは、車いすでアクセス可能であるとプロフィール設定されているGBPに表示されるようです。
設定の仕方はGBP管理ダッシュボード内の「プロフィールを編集」からバリアフリーの項目を表示します。入口、トイレ、座席、駐車場などが車いす対応かどうかをはい、いいえで設定します。
車いすに対応していないと設定するとアイコンに斜線が入り、アイコンにカーソルを合わせると対応していない旨のポップアップが表示されます。
車いすアイコンをGBPに表示することで一目でバリアフリーと認知できるので、観光地や飲食店にとってはアピールポイントになるかと思います。忘れずに設定をしましょう。
参照：
https://www.seroundtable.com/google-maps-wheelchair-accessible-icons-37469.html
まとめ
今回は、「GBPチャット機能終了、代替機能の追加か」「不正レビューに消費者アラート表示」「GBPに車いすアイコン表示」の、3種類についてご紹介しました。
チャットに代わる新しい機能についてはまだテスト中とのことですが、その後の詳細がわかり次第、当コラムでご紹介いたします。
不正レビューは虚偽の内容で消費者を欺き、意図的に印象を操作する深刻な問題です。
消費者アラートによって、なりすましや悪評などのビジネス側の被害や、過度な高評価に惑わされるユーザーが少しでも減ることが期待されます。
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文責：laugh