Googleビジネスプロフィール(以下GBP)内のメニュー項目や混雑状況について、2024年4月のアップデート以降、新たにランキング要因となっている可能性があるというレポートが2024年6月に公開されました。
これは、米国のGoogleプロダクトエキスパートのレポートによるものです。
同氏は本件に関する様々なテストを実施し、GBPにメニュー項目を追加するとそのビジネスのランキングが上がることや、繁忙期の時間帯は競合他社よりもランキングが上位になることを発見しました。
今回は、この調査レポートを前後編に分けてご紹介します。
前編はGBPのメニュー項目とランキングの相関についての調査結果です。
早速見ていきましょう。
参照:https://reputationarm.com/ranking-factor-popular-times-on-google-maps/
Report: Menu items, busier businesses may be Google local ranking signals
メニュー項目とキーワード
GBPのメニューの中で、レビューでおすすめされているメニューはキーワードとしてランキングにも関与してきます。
例:Aレストランにはシェフがその場でシーザーサラダを調理して提供してくれるメニューがあります。
数多くのレビューの中でも「シーザーサラダ」は好意的な評価を多数獲得しており、看板メニューともいえるでしょう。ところが、「シーザーサラダ」の検索ワードランキングでは一向にランクインしていませんでした。
この理由を調査したところ、GBP内のメニューに「シーザーサラダ」がないことに気付きました。代わりにメニューには「シーザーキッチン」と表示されていたのです。
6月6日、メニューの「シーザーキッチン」を「シーザーサラダ」に変更して更新しました。結果、6月7日の「シーザーサラダ」の検索ワードランキングは71位でしたが、8日には1位になることができました。
(画像引用:https://searchengineland.com/report-says-menu-items-and-busier-businesses-may-be-local-ranking-signals-on-google-443751)
このことから、メニュー項目とレビューのキーワード(=一般的な呼称)を一致させることが重要になります。
例えば、お洒落で本格的なイタリアンレストランを目指して、サラダのことをメニューで「インサラータ」と表示したとします。
果たしてどの位のユーザーがレビューの際に「インサラータが美味しかった」と投稿してくれるでしょうか?「サラダ」と同じくらい「インサラータ」で検索されて上位にランクインできるでしょうか?
一般的なメニュー呼称がある場合は、そちらをメニューに表示させ、ユーザーの検索意図に合致させることが重要です。
メニューとハイライトの関連性
レビューで紹介されているおすすめの料理の多くは、GBPのメニューのハイライトとして表示されます。ハイライトは、メニュー項目を具体的に挙げたレビューと、そのレビューに添付された画像から作成されます。
「寿司」のような、単独でも人気のあるメニューで上位にランクインするためには、一貫したメニューとハイライトの組み合わせなど複数のプロセスが必要といえます。
例:Bレストランは寿司の品数が多く、写真も豊富だったにもかかわらず「寿司」の検索ワードランキングで苦戦していました。今回はお店の特色などを踏まえ下記の対策を実施しました。
①この店はロール寿司の種類が多かったのですが、メニュー項目では「カリフォルニアロール」という表示だったため「カリフォルニア寿司ロール」などのように「寿司」という単語を全てに追加しました。
②メインカテゴリーを「日本食レストラン」から「寿司レストラン」に変更しました。
③サブカテゴリーとして「寿司のテイクアウト」を追加しました。
これにより以下の画像の通り、「寿司」の検索ワードランキングが大幅に向上しました。
(画像引用:https://reputationarm.com/ranking-factor-popular-times-on-google-maps/)
赤が低順位または圏外、黄色が5位、以降緑が濃くなるにつれて4〜1位をそれぞれ表しています。
7/9の①の更新で「寿司」を含むハイライトが増加、更に7/14に②を追加したことがランキング向上の大きな要因になったようです。
なお、③については検証結果がまとめられていませんでしたが、テイクアウトを実施している場合は、該当のサブカテゴリー(テイクアウト)を追加しておくことで、テイクアウト系のランキング上昇につながることが予想されます。
ユーザー提供の写真(画像)も重要
前述のように、メニュー項目とレビューの関係など、GBP内には重要なランキング要素がいくつも含まれています。
Googleがランキングアルゴリズムで写真(画像)をどのように使用しているかは完全に解明されていませんが、ユーザーからの写真はメニューのハイライト生成のために必要不可欠なうえ、ランキングに重要な役割を果たします。
ビジネス側から提供した写真に加え、レビューに投稿されるリアルな写真が増えることで、見込みユーザーへのアピールにもなります。
ただし、GoogleはGBPの画像を分析するためにAIを使用する場合があります。AIの結果によっては画像から生成したメニューのハイライト名に誤りがある場合があります。ハイライトは定期的に更新されるので、まめにチェックしておくようにしましょう。
まとめ
今回はGBPのメニュー項目とランキングの相関についての調査結果を、前編記事としてご紹介しました。
ユーザーに合わせたメニュー項目に変更したり、写真のある具体的なレビューを提供してもらったりなど、複数の対策の組み合わせがランキングに影響を与え、集客にもつながると考えられます。
後編は、店舗の繁忙期の時間帯は、閑散期の競合他社よりもランキングが上位になるという調査結果をご紹介します。
後編記事のアップ時期は10月初めの予定です。
是非併せてご一読いただけると幸いです。
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