サイテーションとは、自社のビジネス名、住所、電話番号等がオンラインで言及されること、または言及されたサイトのことを指します(サイテーション=「言及」という意味になります。)
サイテーションを構築することで、Googleなどの検索エンジンからの評価・信頼性が高まり、さらに、GeminiやChatGPTのようなAIにも引用されやすくなります。
シンプルな施策ですが、継続することで大きな成果につながります。
今回は、米国LSG社のアンドリュー・ショットランド氏が2025年7月に公開した「サイテーションがMEOとマップランキングに与える影響」を前後編に分けてご紹介します。
前編は、サイテーションの構成要素と効果、形式の違い、最適化の方法についての内容になります。
早速見ていきましょう。
参照:
https://www.localseoguide.com/how-local-citations-impact-local-seo-and-map-rankings/
サイテーションの構成要素と効果
サイテーションは特定の地域を主なターゲットとするローカルビジネスにおいて、認知度を高め、ユーザーを獲得するための重要な施策となります。
サイテーション構築にはName(名前)、Address(住所)、Phone(電話番号)の「NAP要素」が必須となっています。登記上および公式に使用されている正確で具体的な情報を入力します。ビルの階数、部屋番号等、詳細な部分まで完全に入力してください。
また、これらのNAP要素に加えてHPのURL、事業内容、営業時間などの追加情報もサイテーションに含まれています。これはインターネット上での存在感や情報発信を構築するために不可欠な要素であり、ユーザーがビジネスを探しやすくする上で極めて重要な情報となります。
この情報がウェブサイト、Googleビジネスプロフィール(以下GBP)、SNSなど各種で「完全に一致」していることが非常に重要です。
サイテーションの一貫性は、Googleなどの検索エンジンとの信頼性を築き、視認性の向上につながります。この場合の視認性とは、ローカル検索結果やGoogleマップの表示頻度を指します。
表示頻度の上昇に伴い、サービスを探しているユーザーからのコンタクト、ウェブサイトや店舗などへのアクセス数の増加が見込まれます。
サイテーションの形式
サイテーションには、「構造化サイテーション」と「非構造化サイテーション」の2種類の形式があります。
「構造化サイテーション」は、GBPのように専用のビジネスディレクトリに掲載されるもので、基本的にNAP情報を入力するための専用フォーマットが用意されています。
構造化サイテーションは、Googleをはじめ検索エンジンによる解析・分析が容易なため非常に効果的です。
「非構造化サイテーション」とは、自社のビジネスがおすすめショップとしてブログやSNSで紹介されたり、ローカルニュースサイトやSNSなどで、よりカジュアルな文脈でNAP情報が言及されていることです。
構造化サイテーションに比べ、非構造化サイテーションはGoogleの解析・分析が難しい場合があります。しかし、SNSをはじめ、評判の良いローカルサイトに正確に情報が掲載されることは、Googleとの信頼性・関連性の向上につながるとされています。
例えば、ローカルインフルエンサーが「街のおすすめコーヒーショップ」を紹介する記事の中で、自社のカフェの名前と場所について言及される場合などを指します。
これらは専用のリストページに掲載されるわけではありませんが、Googleにとっては信頼性・関連性の向上につながる貴重な判断材料となります。
サイテーションを構築し最適化する
サイテーションを最適化するためには、まずは基本的なディレクトリへの構造化サイテーションから構築します。なかでもGBPが最も重要な情報源です。やみくもに大量に構築するのではなく、まずはGBPの設定を万全にしましょう。
その他、Yellow Pagesなどの職業別電話帳サイト(※日本におけるNTTのiタウンページ等)やYelpなどのローカルビジネスに特化したレビューサイト(※日本における食べログなど)など、Googleが頻繁に参照する基本的なディレクトリから始めます。
基本的なディレクトリへのサイテーション構築が完了したら、特定の業界や地域に関連性の高いディレクトリに拡張します。
自社の業界団体のディレクトリ、 ターゲット地域にあるビジネス協会サイト、またはニッチなレビューサイトなどを探します。
ローカルのビジネス協会や商工会議所のサイトは、会員や協賛になることで多くの場合、ビジネス情報が掲載されます。
特定の業界に特化しているディレクトリは、それぞれの業界において大きな影響力を持っています。これらの専門的なディレクトリに自社の情報を掲載することで、競合他社やターゲットユーザーに効果的にアピールすることができます。
前述のように、サイテーションには一貫性が重要です。正確な情報を掲載して、情報を広く発信します。「Street」ではなく「St.」のような略語、(※日本における「〇丁目」や、ビル名の略)、電話番号の形式の違い(市外局番、ハイフンの略)、株式会社と(株)の違いなど、些細な違いでも検索エンジンを混乱させる可能性があります。完全に統一させるとともに、誤った表記を見つけ次第直ちに修正します。
まとめ
今回は、サイテーションの構成要素と効果、2つの形式、最適化の方法についてを前編記事としてご紹介しました。
後編は、サイテーションがMEOに与える影響、Googleマップランキングにおけるその役割などをご紹介します。
後編記事のアップ時期は11月末ごろの予定です。
是非併せてご一読いただけると幸いです。
GBPの運用管理、MEO対策にお悩みのある方は、ぜひ一度プロにご相談ください。
MEO対策を行っていない方はもちろん、すでにMEO対策を行っている方であっても、効果を実感できない方や社内での運用に限界を感じている方へ、弊社ではMEO対策に関するサポートサービスを提供しております。
お問い合わせは、無料のお問い合わせフォームより24時間受け付けております。
まずは、お気軽にご連絡ください。
文責:laugh
