検索結果に表示される「AIによる概要」は、ウェブサイトやGoogleビジネスプロフィール(以下GBP)内のレビューからスキャンして生成されることを以前当コラムで紹介しました。※1
一方で、「AIによる概要」が表示されたユーザーは、表示されないユーザーに比べリンクをクリックする確率が有意に低くなったというデータが発表されました。
今回は米国のピューリサーチセンターが2025年7月に発表した調査結果をご紹介します。
※1 参照過去コラム:
参照:
https://www.seroundtable.com/pew-google-ai-overviews-39808.html
AI表示によるクリック率の低下
ピューリサーチセンターが発表したレポートによると、Google検索で「AIによる概要」が表示されたユーザーは、表示されなかったユーザーよりもリンクをクリックする可能性が低いことが分かりました。
以下は調査結果として掲載されたグラフです。

(画像引用:https://www.pewresearch.org/short-reads/2025/07/22/google-users-are-less-likely-to-click-on-links-when-an-ai-summary-appears-in-the-results/)
検索結果ページにAIによる概要が表示されている場合、AI概要内のリンク(出典先)をクリックしたユーザーは、わずか1%しかいなかったことがわかりました。(①)
検索結果のウェブサイトへのリンクをクリックしたユーザーの割合も8%と低くなっています。(②)
また、AI概要が表示されると、そのままブラウザを閉じるなど、検索をやめる人が増えるという結果も出ています。(③)
AI概要がある場合:26%が、そのページを見ただけで検索行動を終了しています。
AI概要がない場合:検索を終了したのは16%で、その後もGoogleに留まる割合もわずかに高くなっています。(④・⑤)
これはAIがその場で要約・解決してしまうため、わざわざリンクをクリックしてサイトを訪れる必要がなくなったのが原因と考えられます。
AIが概要を生成する仕組み
2025年3月の調査では、調査対象となったGoogle検索全体の約18%で、検索結果の一部としてAIによる概要が生成されました。
生成されたAI概要の大部分(88%)は3つ以上の情報源を引用しており、単一の情報源を引用していたのはわずか1%でした。
クリック率の低下と合わせて考えると、「AIは様々なサイトから引用してまとめてくれる→ユーザーはその引用元(各サイト)を見に行かずに満足してしまう」という構図が、この引用数によって裏付けられているといえます。
下図はAIによる概要・通常検索結果を表示する際の引用元を表したグラフです。

(画像引用:https://www.pewresearch.org/short-reads/2025/07/22/google-users-are-less-likely-to-click-on-links-when-an-ai-summary-appears-in-the-results/)
AI概要も通常の検索結果としても、頻繁にリンクされているのはWikipedia、YouTube、Redditの3サイトです。
Wikipediaリンクは標準の検索結果よりも AI概要でやや多く見られ、YouTubeリンクは標準の検索結果でやや多く見られます。
ただし、この調査は米国市場をベースにしています。日本ではRedditはあまりメジャーでは無く、傾向が大きく異なって来るため注意が必要です。(※追記参照)
グラフで特徴的なのは、「Government(.gov)」(政府系サイト)が引用される割合です。AI概要での引用率が6%なのに対し、通常の検索結果での割合は2%になっています。
これは、AIは「公的で信頼性の高いデータ」を優先して組み込む傾向があるからです。
法律や統計などの質問に対して、より正確な(公式な)情報を出そうとするAIの意図が見られます。
※追記 ahrefs社の調査によると、日本でもWikipedia、YouTubeの引用率は同様に上位を占めていますが、続けてnoteやアメブロなどのブログソースも引用先として挙がっています。
(参照サイト:
https://ahrefs.com/blog/ja/2025-ahrefs-brand-radar-ai-search-analysis/)
AI概要が表示されやすい検索クエリと今後の課題
質問など具体的な検索クエリや、単語数の多い文章のようなクエリほどAIが「概要を作る必要がある」と判断する傾向があります。

(画像引用:https://www.pewresearch.org/short-reads/2025/07/22/google-users-are-less-likely-to-click-on-links-when-an-ai-summary-appears-in-the-results/)
疑問形の文章とは、「誰」「何」「いつ」「なぜ」などの疑問語が入る検索クエリです。(例:日本はなぜ左側通行が採用されているのですか?)
これは60%と高確率でAI概要が表示されました。
名詞と動詞の両方を含む検索(例:換気扇の掃除の仕方)では36%でAI概要が表示されました。
疑問形の文章以外でも、1〜2単語(例:「東京 天気」)の短い検索ではAI概要が表示されるのは8%に対し、10単語以上の長い検索では、53%まで跳ね上がります。
調査結果により、Google検索はサイトへの誘導から、答えを出して完結する形に変化しつつあることが伺えます。
検索は「調べるための手段(過程)」でしたが、現在は「AIの回答で解決(終了)」するものに変わりつつあります。
ユーザー側は自分でサイトを巡る手間が省け、便利と感じる一方で、運営側は「検索結果に表示されても、クリックされない」という新しい課題に直面していることがわかります。
通常検索、AIともに一般的には巨大プラットフォームが引用元の多数を占めており、個人のブログや小規模な専門サイトがAIの影に隠れてしまうのではないかという懸念も示唆されています(ただし前述の調査結果にあるように、日本では個人ブログソースのAI概要も多く見られています)
そのため、サイトのクリック数だけを追求するのではなく、「AIによる概要」内で引用されることで、自社ブランドの認知や信頼を獲得することも戦略のひとつとなってきます。
※参照過去コラム:
まとめ
今回は、AIの導入によるクリック率の低下と今後の課題についてご紹介しました。
今後は「AIによる概要」が表示されにくいショートテールキーワードや位置情報ベースの検索ワードでの上位表示をより意識していく必要がありそうです。また、AIに選ばれるよう、できるだけ具体的なシチュエーションのコンテンツを豊富に投下していくことも必要と考えられます。
GBPの運用管理、MEO対策にお悩みのある方は、ぜひ一度プロにご相談ください。
MEO対策を行っていない方はもちろん、すでにMEO対策を行っている方であっても、効果を実感できない方や社内での運用に限界を感じている方へ、弊社ではMEO対策に関するサポートサービスを提供しております。
お問い合わせは、無料のお問い合わせフォームより24時間受け付けております。
まずは、お気軽にご連絡ください。
文責:laugh
