Googleはスパムポリシーを明確に定めており、ユーザーを欺くもの、検索ランキングの操作を目的としたもの等の行為をスパム対象としています。
Googleビジネスプロフィール(以下GBP)の管理をはじめ、適切にMEO施策を実行しているつもりでも、意図せずポリシーに抵触する可能性もゼロではありません。ペナルティを科される事もあることから細心の注意が必要です。
今回は、英国のニッキ・ピルキントン氏によるGoogleスパムポリシーの要約記事「具体的なスパム行為と、それを回避するための注意点」をご紹介します。
なお、本コラムはGBP関連部分等を抜粋して執筆しています。
※Googleスパムポリシー
https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies
参照:
https://nikki-pilkington.com/what-google-considers-spam-and-why-your-business-should-care/
コンテンツとキーワードに関するスパム
最も深刻なスパム行為は、ユーザーを無視して検索エンジンを騙そうとする行為です。以下はコンテンツとキーワードに関するスパム行為の一例です。
隠しテキスト/隠しリンクの使用
検索エンジンには高く評価されるように見せかけ、ユーザーには別のものを見せる手法。
コンテンツ内の背景と同色テキストにした隠しキーワードを入れる。目立たない1文字(文章の中間にあるハイフンなど)のみをリンクにする、など。
コンテンツの「質」に関する不正
生成AIを使用して人間が読んでも意味が通じない、または付加価値のないコンテンツを大量生産する。※AIを使用した場合は、必ず人間による検証と再編集が必須。
元のソースを引用もせず、独自のコンテンツや価値を加えずに転載するなどのコピーコンテンツ。同様に、商品の説明やレビューを元の販売者からそのままコピーし、商品のアフィリエイトリンクを掲載する行為など。
キーワードの乱用
不自然に大量なキーワードをページ内に詰め込む。
この行為について陥りがちなのは、ランキングに固執したゆえにユーザーではなく検索エンジン向けのコンテンツを作成してしまうことです。
実際の例として、ピルキントン氏のクライアントが「ノーサンプトンで最高のコピーライター!」「なぜ私たちが最高のマーケティングエージェンシーなのか」といったコンテンツをひたすら作成し続けていました。
自身が優秀だと主張することが悪いわけではありません。問題は、同様のキーワードを詰め込んだだけのバリエーションに乏しいコンテンツを複数作成していたことです。
こういった行為は、Googleのキーワードスタッフィングガイドラインに該当します。
キーワードスタッフィングガイドラインは、「キーワードの乱用」として明確に禁止されており、ランキングを操作する目的でキーワードを不自然に詰め込む行為はスパムとみなされペナルティの対象となります。
Googleのパターン認識機能は、わずかなキーワードの違いを狙って類似のページを複数作成している状況を検知します。
やみくもに類似コンテンツを複数作成するのではなく、よく練られた「なぜ当社を選ぶのか」ページを1つ作成することが最も安全なアプローチといえます。
GBPに関するスパム
GBPにおけるスパム対策は、通常のウェブ検索よりも「実在性」と「情報の正確性」に対して非常に厳格です。以下はGBPに関するスパムの例です。
GBPに虚偽の情報を登録する
存在しない拠点の登録・不適切なカテゴリ設定・投稿内容に根拠のない誇張表現を含める。
(同一拠点に)複数のGBPを作成する
同じ場所に複数の名前で登録して、検索結果を占領しようとする行為。
意図的では無くても、確認不足により重複してしまうケースもあります。(※過去コラム①参照)
ビジネス名に無関係なワードを詰め込む
上述の「キーワードを乱用したコンテンツ」同様、ビジネス名に、キーワードや装飾記号、強調表現を含める行為。
NG例: 横浜で地域NO1!個室完備の居酒屋〇〇屋★横浜本店★
OK例: 〇〇屋(看板や登記上の正式名称のみ)
これは、多くのビジネスが悪気無くやってしまいペナルティを受けてしまう事案です。
競合他社やユーザーからの「情報の修正提案」によって通報されやすく、最悪の場合アカウントが停止されます。
レビューの不正操作
自作自演・関係者投稿・インセンティブ提供によるサクラ行為・競合にネガティブなクチコミを投稿する等(※過去コラム②参照)
ペナルティが科されるとレビューの閲覧・投稿制限の他、ユーザーに注意喚起するバナーが表示される場合があります。
※参照過去コラム※
①)同一住所に複数のGBPを所持していませんか?調査結果に見るランキングへの影響
②)Googleレビューのステマ行為は絶対にNG!消費者庁が措置命令、規制強化強まる
ペナルティを受けないために
守るべき基本施策は「Googleのガイドラインを遵守し、ユーザーに役立つ正確な情報を提供し続けること」です。
具体的には
・ユーザーの問題解決に役立つコンテンツの作成
・自社ビジネスとサービスに関する正確な情報の共有
・優れたサービスを提供して高評価レビューを獲得
・他のサイトから自然に引用・紹介されたサイテーション。それに伴う「ナチュラルリンク」の獲得
・業界内の他のビジネスとの関係構築
などが挙げられます。ローカルビジネスは特にGBPのレビューやビジネス情報に関して慎重に対応してください。
ランキングに執着して「検索で目立つための裏技」や、「SNSで話題の新しいテクニック」でアルゴリズムを操作しようとは決してしないでください。
不正行為は短期的に効果があるように見えても、最終的にはビジネスの信頼性低下とペナルティという形で致命的なダメージにつながります。
ペナルティによって例えばGBPが停止されると、Googleマップから表示が消え、ユーザーの予約や来店機会も途絶えるというビジネス上の死活問題に直結します。
また、重大な違反を繰り返した場合、GBPが「無効化」され、アクセス自体ができなくなり、回復が非常に困難な状況に陥ります。
なお、Googleが定期的に実行するスパムアップデート(前回は2025年8月)は、正規のサイトであっても一時的な変動を引き起こす可能性があります。
ランキング変動に左右され、頻繁にコンテンツ戦略を変更・調整するのは避けましょう。
まとめ
今回は、Googleのスパムポリシー、ペナルティを回避するための留意点について、特にGBP周りを中心としてご紹介しました。
スパムペナルティを受けると、回復に長時間かかることもあります。意図せずペナルティを科せられないよう、ビジネス情報やGBPは慎重に管理をしてください。
GBPの運用管理、MEO対策にお悩みのある方は、ぜひ一度プロにご相談ください。
MEO対策を行っていない方はもちろん、すでにMEO対策を行っている方であっても、効果を実感できない方や社内での運用に限界を感じている方へ、弊社ではMEO対策に関するサポートサービスを提供しております。
お問い合わせは、無料のお問い合わせフォームより24時間受け付けております。
まずは、お気軽にご連絡ください。
文責:laugh
