2021年1月、Googleビジネスプロフィール（以下GBP）のヘルプにて、管理者権限についての新しい項目が追加されました。
GBPに管理者を追加した際に、特定の行動をとると新しい管理者のアクセス権限の承認が降りなくなってしまうという内容です。
この変更の意図としては、セキュリティの向上を目的としたものであると考えられます。
これから複数人でGBPを管理・運用することを検討されている方は、ご注意ください。
早速ご紹介いたしましょう。
具体的な内容
今回追加されたヘルプは「新しく追加されたGBPの管理者は全ての機能を利用できるようになるまで7日間の猶予がある」といった内容でした。以下が全文です。
引用：Googleヘルプ
https://support.google.com/business/answer/3403100
要約すると、新しく追加されたオーナーまたは管理者は、GBPの削除や他のユーザーのアクセス権限の変更など、GBPを管理する上で重要度の高い設定を変更するためには7日ほど待たなければならないということです。
万が一、上記の操作を行ってしまうと、GBPでエラーが発生してしまいます。
想定されるトラブル
では、この仕様変更により、具体的に社内でどのようなトラブルが起こることが想定できるでしょうか？
・GBPに新任の担当者を追加したところ、その担当者が誤って他のユーザーの権限を変更するような操作を行ってしまい、エラーが発生してしまう。
・新規追加されたユーザーが誤ってGBPそのものを削除する手続きを行い、エラーが発生してしまう。
・担当者の退職に伴って新任の担当者に引継ぎをした。新任の担当者のアクセス権を追加した日から７日間の待機を待たずに、退職者の権限を削除してしまったことでエラーが発生してしまう。
２つめのケースの場合は、GBPの削除申請自体にエラーが発生するので、GBPが削除されることはありません。
３つめのようなケースですと、新しい管理者が行う操作だけではなく、前任者が良かれと思って自分のアクセス権を削除した場合にもエラーが起きてしまうという点に注意が必要です。
管理者権限の追加・削除は日常的に行う操作ではないため、忘れた頃に誤ってエラーを発生させてしまうことがあるかもしれません。
今回の変更についてはぜひGBP管理者の皆さんに周知していただき、管理フローを見直すことをおすすめいたします。
なぜ制限が追加されたのか？
公式に明記はされていませんが、今回の仕様変更はGBPのハッキング・乗っ取りによる被害を防ぐためではないかと考えられます。
例えば誤ってGBPの管理とは無関係の人物にアクセス権を付与してしまったり、不正アクセスによって追加した覚えのない管理者が増えていたりといった場合、その人にGBPの削除操作を行われてしまうと重大な損失につながることは容易に想像がつきます。
また、他のユーザーのアクセス権をすべて削除されてGBPが乗っ取られてしまうといったケースもありそうです。
残念なことに悪徳業者による乗っ取りや嫌がらせも存在するようでなので、それらの被害を防ぎ、管理を強化したのではないかとも言われています。
そういった事故や悪意あるアクセスからGBPを守るために「7日間の待機期間」が設けられたのではないでしょうか。
新規のユーザーがGBPのアクセス権を持った場合、同じGBPへアクセス権を持つ他のユーザーにメールで通知が届きます。
7日間もあればメールに気づいて、社内で確認する時間がとれますし、万が一それが不正なアクセスであっても落ち着いて対処できる可能性が高まります。
一見、大切に管理しているGBPにエラーが発生すると聞くと少し緊張してしまいますが、セキュリティが高められた結果であると好意的にとらえ、気を引き締めて管理・運用を行っていきましょう。
日頃から社内の誰がどのようなアクセス権を持っているのかを明らかにしておくことが重要です。
まとめ
組織でMEOを活用していく上で、新規の管理者を登録するということはよくあります。
万一、エラーによってGBPが停止してしまっては、検索結果のランキングにも悪影響があります。
一度順位が下落すると回復には時間がかかりますので、エラーを発生させることのないよう、今回ご紹介したような新しい情報を常にチェックして、慎重にGBPを運用していくことをおすすめいたします。
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